人ごこち

移住者インタビュー

地域おこし協力隊 天野夫妻

プロフィール

天野 育磨さん 天野 朋美さん(椎葉村在住 地域おこし協力隊)

昨年3月に広島から椎葉村に家族で移住し、地域おこし協力隊に参加している天野夫妻(天野育磨さん、朋美さん)。家族の時間をもっと増やしたいという思いから、収入を得ながら農業などを学べる方法がないかと探していたとき、地域おこし協力隊制度を知りました。その後、協力隊制度を採用している市町村を調べ、「どうせ行くなら思い切った場所へ」ということで日本三大秘境の一つである椎葉村を選んだそうです。また、椎葉村には旅費の助成をしてくれる地域おこし協力隊お試し制度があり、まずそれを利用して椎葉村に来たところ、椎葉の方たちの温かさに触れ、子育てや生活をしていく上でも良いと感じ、移住することを決めました。
現在、お二人は椎葉村の地域おこし協力隊として、育磨さんは木業化(きぎょうか)プロジェクト、朋美さんは空き施設利活用プロジェクトを担当し、業務に励んでいらっしゃいます。

天野夫妻にお話を伺いました。

椎葉村の魅力

育磨さん:一番心配していたのは、集落の結束力が強すぎて、自分たちの様なよそから来た人を受け入れてくれるのだろうかという点でしたが、近所の方はすごく親切で、顔見知りになり挨拶するようになると、色々な野菜やお菓子をこれでもかってくらい持たされたり、持ってきてくれるんです(笑)。
あと、今、軽トラを使っているんですが、これは近所の方が新しい車を買ったので、自由に使っていいよって言ってくれて使わせてもらっているんです。

朋美さん:村のひとは惜しまずに色々なものを与えてくれます。家に行ったら、だいたい何か持たされて帰ります。その気持ちに甘えてばかりも失礼になるので、返すものが何もなくても、気持ちとか、お手伝いとかで返していきたいと日頃から考えるようになりました。「お返しはいいよ」と言われても自分のできる範囲のお返しをすることが大切だと思います。

朋美さん:ここでは同世代が少ない分、一人ひとりの存在が大切に扱われている感じがします。そのためか、自分も地域のために役に立てていると実感することができますし、それによって自分自身を大切にしようという気持ちにもさせてくれるんです。

仕事について

育磨さん:椎葉村の地域おこし協力隊員は、それぞれミッションを任されています。 自分のミッションは、山林が豊かなのに主だった木工産業がない椎葉村で、レーザー加工機を使い、椎葉村の木を使ったお土産を開発するというものです。前職はトラックの運転手をしていたので、木工の知識もないゼロからの出発でしたが、何も知らない分、勉強もはかどり自然といろんなことに興味を持てて、村の方からたくさんの家具の注文を受けるようになりました。今は溜まっている家具の注文を作りながら、レーザー加工機の特性を知るための試行錯誤をしています。 協力隊員は役場の職員になるので上司はいますが、それぞれのミッションに対して、各々が責任者であり、裁量権を与えられているのでとてもやりがいを感じています。 協力隊の任期後は今のミッションを法人化するとか、レーザー加工機の指導員としてやっていけるようになれればいいなと思っています。 村の人は、失敗してもうちに来ればいいよって温かい言葉をかけてくれます(笑)

朋美さん:現在、空き施設利活用プロジェクトの一環としてテレワークセンターを作ろうとしています。私はそこで、前職のシステム・エンジニアの経験を活かし、村の人が在宅で仕事ができる法人を立ち上げることを目標にしています。 また、協力隊の活動を紹介している協力隊だよりを毎月発行しているんですが、それを見てくれている村の方々から話しかけられることも多く、興味を持ってもらえていることに嬉しくなります。

移住者へのメッセージ

育磨さん:もともと家族の時間を増やす目的で移住してきましたが、都会には都会の忙しさがあって、田舎には田舎の忙しさがあります。移住前は自分の時間は自由に好きなことに使っていましたが、今は地域の活動に参加したり、お手伝いをしたりしています。参加しなくても何か言われるわけではないですが、地域の温かさに触れていくうちに、だんだんとそういう気持ちになってくるんです。そこがイメージできていると、より楽しく過ごせるのではないかと思います。
朋美さん:地域の人達の繋がりが深いということは、住んでいる場所が不便だったり、自然に振り回されたり、災害・病気、そういう時に助け合える関係作りということも一つにはあると思います。地域の皆さんが普段から思いやりをもって相手に接しているように、自分たちもそれを意識しながら、地域との繋がりを大切にしなければいけないなと思います。
また、村の生活は、ものが欲しいときにすぐに買えないという不便さはありますが、前もって準備をしたり、賢く生活すればそれほど大きな問題ではありません。