人ごこち

住民メッセージ

岡田商店 岡田夫妻

プロフィール

岡田 栄一さん 岡田 光さん(美郷町在住 職業 岡田商店社長・常務)

岡田商店は美郷町北郷地区で創業100年を超える老舗の乾燥原木椎茸の問屋です。その3代目社長の岡田栄一さんと常務取締役である奥様の光さん。栄一さんは大学卒業後、埼玉県にある椎茸加工の会社で1年間修行、その後実家の岡田商店を継ぎました。光さんは大学進学で鹿児島から宮崎に移り住み、大学卒業後は延岡市のリハビリ施設で働いていましたが、栄一さんと結婚後、間もなくして岡田商店で働くようになりました。
現在、干し椎茸の良さを多くの人に知ってもらえるよう、夫婦で商品開発などに取り組んでいらっしゃいます。

岡田夫妻にお話を伺いました。

仕事について

栄一さん:日向・入郷地区が原木椎茸の大生産地だったこともあり、祖父の時代に生産者から直接椎茸を買って全国に発送するという問屋業を始めました。現在は日向、美郷、諸塚、椎葉の椎茸生産農家100件以上の方と取り引きをさせていただいています。
乾燥椎茸は昔は保存食や贈り物として多く利用されてきましたが、最近では、特に若い方の利用が少なくなっている食材の一つとなってきています。この現況に対し、どうやったら干し椎茸の良さを若い人にも知ってもらえるか、いろんな方法を考えながら普及活動を行っています。その一つとして、女性の視点から訴えられるものがあるのではと、業界の固定観念にとらわれていない常務(光さん)のアイデアをもとに商品開発を行っています。

光さん:商品開発をするにあたり、「干し椎茸の魅力は何だろう?」と考え、干し椎茸の旨味やダシが強みになるんじゃないかと思い、まずダシソムリエの資格を取りました。その後、茸パテという干し椎茸を使った加工品の商品を開発しました。開発したといってもこの椎茸パテは、もともと岡田家の常備菜だったんです。これがとても美味しいので、女性向けに販売できないかと考え、パッケージデザインから企画し商品化していきました。

あと、ナバ手羽餃子という商品も作りました。「ナバ」というのは業界や田舎で使われていることばで、椎茸を意味します。この商品は、広い世代に干し椎茸の美味しさを知ってもらうため、具に椎茸の旨味を凝縮させており、気軽に食べてもらえるものとして開発しました。
最近は、食卓に干し椎茸がほとんど並ばないという現状から、子どもたちにどうやって干し椎茸を美味しく食べてもらえるのかということを模索していました。そんな時、この商品が地域の学校給食で採用され、すごく嬉しかったのを覚えています。
栄一さん:新しい商品を買ってもらえることもそうなんですが、一番は干し椎茸の良さを知ってもらって、干し椎茸を使う人が増えると嬉しいです。

移住者へのメッセージ

光さん:美郷町の人はあったかいです。移住されるのでしたらぜひ、椎茸作りをしてほしいです。私たちは問屋ですが、もし椎茸作りで移住したいと思っている方がいたら、椎茸作り名人の紹介から椎茸の販売までいくらでも相談に乗りますよ!

※椎茸パテやナバ手羽餃子は、宮崎市内の山形屋、フーデリー、ラディッシュ、宮崎物産館 KONNEなどで販売されているそうです。